団体概要
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代表メッセージ
現代社会に生きる私たちにとって、山に限らず自然に触れることの重要性はますます高まってきているように感じます。環境危機や資源問題、過度な情報化による文化の流動化・細分化の加速で、世代を超えて共有できる価値観が保てなくなっていること、生活で身体を使って世界を感じる営みが少なくなり、心の不調を感じる人も増えていることなど、多くの意味において、何が持続できる生活の在り方なのかが問われる時代だということができます。
そして、それらの問いは自ずから、自然が数少ない共有可能な価値であり、向き合うべき社会課題であることを私たちに気づかせるのと同時に、自然生態系と私たちの身体や社会を改めて繋ぎ直すことの重要性を示しています。近年アウトドアアクティビティーが世界的に流行している背景には、そうした時代性が大きく影響しているのではないでしょうか。
しかし、これまでも述べてきたように、こうした現実とは裏腹に、日本では世界でも有数の登山人口を誇りながらも、国立公園を持続可能な形で維持して行くための仕組みが存在していません。19世紀の欧米で、産業革命による急激な環境改変の反動として、人々が自然から学びや体験を得る機会を保つために成立したのが国立公園などの自然保護制度ですが、日本では「自然」の価値に関する社会的な議論が活性化しなかったこともあり、国立公園も消費的な観光資源として扱われる傾向が強かったことが背景にあります。
国内各地で登山道の荒廃が深刻化する現在でも、明確な現状把握も解決策も、十分な予算や人材も存在しない手詰まりな状況だからこそ、今は志を持つ人たちが出会い、助け合い、小さな力を大きくまとめていく中で新しい可能性を生み出していくことが、唯一の選択肢と言っても過言ではないのです。
雲ノ平トレイルクラブは、社会と自然を繋げ、自然をめぐる文化が豊かに花開く基盤を、多くの人々と共に作ることを志します。ぜひ、みなさんもご参加いただければ幸いです。
組織概要
〒238-0101
神奈川県三浦市南下浦町上宮田370-1
電話番号050-8882-5954
メールアドレスkumonodairatrailclub@gmail.com
代表理事伊藤 二朗 [雲ノ平山荘]
理事勝俣 隆 [ハイカーズデポ]
理事下嶋 聖 [東京農業大学]
理事八色 宏昌 [景域計画(株)]