2024年のボランティア・プログラムでは、2021年に施工した祖父岳巻き道の石段における崩壊箇所の修繕と、その際に未施工だった箇所での石段づくり、さらに2023年に続いて祖父岳巻き道周辺の植生復元などを行いました。
現場ではこの4年間で技術や知見を習得したコアメンバーが、基本計画を立て、新規参加者に技術指導を行うなど、自律的な運営体制が整ってきたことが大きな進展だと感じました。
3日目の座学の時間は、現在の日本の国立公園をめぐる構造的な課題や、国際的な環境保全の歴史や地域ごとの価値観や制度の差異などを共有した上で、今後日本で展開するべき社会運動のあり方や、雲ノ平トレイルクラブ(KTC)が持続可能な形で活動するための中長期計画などについて議論しました。
コアメンバー、新規参加者、環境省スタッフやゲスト参加者、メディア、山荘スタッフなど含め、総勢30名ほどで過ごす1週間のボランティア・プログラム。さまざまなバックグラウンドを持つ参加者の多様な視点が触発し合い、新しい発見をもたらす刺激的な営みであることを再認識する期間となりました。